【2月10日 AFP】英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)の夫、フィリップ殿下(Prince Philip、97)は9日、先月交通事故を起こしてメディアから批判され、高齢者の自動車運転に関する議論を巻き起こしたことを受け、運転免許を自主返納した。

 バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)は短い声明を発表し、フィリップ殿下が熟慮の末に自ら運転免許を返納する決断をしたと明らかにした。

 事故は先月17日、イングランド東部ノーフォーク(Norfolk)州サンドリンガム(Sandringham)の女王別邸近くで発生。殿下が運転する英ランドローバー(Land Rover)のスポーツ用多目的車(SUV)「フリーランダー(Freelander)」が、脇道から交通量の多い幹線道路に出たところで起亜自動車(Kia Motors)の乗用車と衝突した。殿下の車は横転した。

 乗用車には女性2人と生後9か月の赤ちゃんが乗っており、警察によると、赤ちゃんは無傷だったが、運転していた女性は膝に切り傷を負い、同乗していた女性は手首を骨折した。

 目撃者は英メディアに対し、事故後、フィリップ殿下は無事だったものの、動揺し震えていたと証言していた。

 事故後、フィリップ殿下は迅速に公式な謝罪をしなかったことでメディアに強く批判された。また、事故の2日後、代車として届けられた別のSUV、レンジローバー(Range Rover)を、シートベルトを締めずに運転していたところを撮影され、再び批判されていた。(c)AFP