日本人も犠牲となったチュニジア襲撃事件、イスラム過激派7人に終身刑
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【2月9日 AFP】チュニジアで2015年、博物館やビーチが襲撃され、外国人観光客ら数十人が死亡した事件で、同国の裁判所はイスラム過激派の被告7人に対し、終身刑を言い渡した。検察当局が9日、明らかにした。
首都チュニスと同国北部スース(Sousse)で数か月の間に発生し、密接な関連性を持つとされる2つの襲撃事件をめぐる裁判は別個に行われ、数十人の被告が出廷。その多くには無罪判決が下された。
ただ同年3月にチュニスの国立バルドー博物館(National Bardo Museum)で起きた襲撃事件に関し、被告のうち3人は殺人罪で終身刑の判決が、同年6月にスースのリゾートビーチで発生し、主に英国人観光客38人が殺害された銃撃事件の被告4人にも同じく終身刑の判決が言い渡された。
また検察当局のソフィアン・スリティ(Sofiene Sliti)報道官は9日、他の被告についても裁判所が6年から16年の禁錮刑を言い渡したという。
いずれもイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した一連の襲撃について、公判では複数の被告が、逃亡中のシャムセッディーン・サンディ(Chamseddine Sandi)容疑者が事件の首謀者だったと指摘した。
チュニジアのメディアによるとサンディ容疑者は、2016年2月に隣国のリビアを米国が空爆した際に死亡したとされるが、確認はされていない。
バルドー博物館の襲撃では、カラシニコフ銃で武装した男2人が、21人の観光客とチュニジア人の警備員1人を殺害。日本人3人の他、フランス人4人、イタリア人4人、スペイン人2人が犠牲となり、銃撃犯らは射殺された。(c)AFP/ Kaouther Larbi