ハリルホジッチ監督、サラ選手の死に涙 ナントは背番号を永久欠番へ
このニュースをシェア
【2月9日 AFP】フランス・リーグ1、ナント(FC Nantes)のヴァイッド・ハリルホジッチ(Vahid Halilhodzic)監督は8日、元所属選手でアルゼンチン出身のFWエミリアーノ・サラ(Emiliano Sala)選手(28)が、小型機に搭乗したままイギリス海峡(English Channel)で消息を絶ってから約3週間後に遺体となって発見されたニュースに、「むごい」「不公平だ」と嘆いた。
元日本代表指揮官で、サラ選手とは3か月間一緒に仕事をしたハリルホジッチ監督は、報道陣に対して「われわれはずっと希望を抱き続けていたが、可能性は薄く、それが幻想に近いことは分かっていた」と涙ながらに話すと、「エミリアーノと操縦士のご家族にとって、とにかく残酷なことだ」と付け加えた。
クラブは同日、サラ選手の背番号9を永久欠番にする意向を発表。現在66歳のハリルホジッチ監督はサラ選手について「選手としてだけでなく人としても、その振る舞いや謙虚さで、永遠にこのクラブに足跡を残していくだろう。彼はみんなに好かれていた」「現代のサッカー界は、自己中心的な選手が多く、自分のことしか考えていない。彼はその点で正反対だった」と評価した。
昨年10月にナントの指揮官に任命されたハリルホジッチ監督は、今シーズン前半にリーグ戦で12得点を記録したサラ選手の残留を望んでいた。しかしチームは先月、推定1700万ユーロ(約21億円)の移籍金でサラ選手をイングランド・プレミアリーグのカーディフ・シティ(Cardiff City)に放出。サラ選手は同21日に新天地でトレーニングを開始するためにウェールズに向かっていた途中、英ガーンジー(Guernsey)島付近で消息不明になっていた。
唯一の同乗者だった操縦士のデビッド・イボットソン(David Ibbotson)さん(59)は、まだ発見されていない。(c)AFP