フランス、駐イタリア大使を召還 大戦後「前例ない挑発」
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【2月8日 AFP】フランス外務省は7日、イタリア政府の「挑発」に抗議するとして駐イタリア大使の召還を発表した。フランスの異例の措置により、歴史的な同盟国である両国の対立が鮮明になっている。
イタリアのルイジ・ディマイオ(Luigi Di Maio)副首相とマッテオ・サルビーニ(Matteo Salvini)内相兼副首相の一連の発言について、フランス外務省は協議を行うためローマ駐在大使を召還。「過去数か月、フランスは度重なる非難、根拠のない攻撃、突飛な要求の対象となってきた」とし、第2次世界大戦(World War II)の終結以降「前例がない」ものと指摘している。
2018年にポピュリスト連立政権を樹立したディマイオ氏とサルビーニ氏は、フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領を繰り返し批判。一方白熱している欧州議会(European Parliament)選を前に、マクロン氏は欧州統合に消極的な両氏の姿勢を批判していた。同議会選は5月に行われる。
両国間の対立が激化した背景には、反既成勢力を掲げる「五つ星運動(M5S)」党首のディマイオ氏が5日、フランスの反政府運動「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト、gilets jaunes)」活動家らと面会していたと明らかにしたことがある。
ディマイオ氏は面会の目的について、欧州議会選に向けて共闘姿勢を準備することだと説明。ツイッター(Twitter)に「変化の風はアルプス山脈(Alps)を超えた」と誇らしげに書き込んでいた。
仏外務省は「つい最近の(イタリアの)内政干渉は新たな挑発で、容認できない」と批判した。(c)AFP/Joseph Schmid and Valerie Leroux