【2月6日 AFP】ミャンマー西部ラカイン(Rakhine)州で治安部隊と武装集団が衝突し、新たに大量の難民がバングラデシュに流入していることについて、同国政府は5日、ミャンマー側に抗議した。関係者が6日、明らかにした。

 バングラデシュ外務省は5日午後、ミャンマー大使を呼び、ラカイン州からの難民流入について抗議した。同州では2017年8月にミャンマー軍がイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)への弾圧を開始して以降、70万人以上が国外へ避難した。

 匿名でAFPの取材に応じたバングラデシュ外務省高官によると、今回流入した難民はラカイン州の仏教徒やその他の部族の出身だという。具体的な人数は明かさなかったが「数は増えている。すでに国境で待機している人々がおり、彼らはおそらく入国するだろう。(ミャンマーに対して、ラカイン州の)衝突を終息させるために、早急に効果的措置を講じるよう要請した」と述べた。
 
 バングラデシュの国境警備隊によると、難民たちは同国南東部バンドルボン(Bandarban)県の辺境にある丘陵地帯を通ってきたという。

 バングラデシュはすでに、2017年8月以降に流入したロヒンギャ難民74万人の対応に追われている。またそれ以前にも、ラカイン州での衝突のせいで30万人がバングラデシュに逃れていた。

 ラカイン州では現在、同州の多数派を占める仏教徒が、18か月前にロヒンギャ弾圧に加わった部隊と衝突している。

 先月4日には、ラカイン人の自治権拡大を要求する武装集団「アラカン軍(AA)」が国境警察の施設を襲撃し、13人を殺害した。(c)AFP