【2月6日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は5日に上下両院合同会議で行った一般教書演説(施政方針演説に相当)で、米国から今後10年以内にエイズウイルス(HIV)を撲滅するとして、議員らに超党派の協力を求めた。専門家や患者支援団体はこの姿勢を歓迎しているが、さまざまな課題も残っている。

 トランプ氏は演説で、近年の進歩によって「かつての夢が、手の届く範囲に近付いた」と述べ、「私の予算は、米国から10年以内にHIVを撲滅するために、民主党・共和党双方に必要な取り組みをしてもらうためのものだ」「皆で共に米国、そしてその向こうでも、エイズを打倒しよう」と呼び掛けた。

 トランプ氏は具体的な数字目標に触れていないものの、後からアレックス・アザー(Alex Azar)厚生長官が発言を補足。これによると計画では、新たな感染例を今後5年間で75%、今後10年間では90%減少させ、この期間で25万件の感染を防ぐとしている。

 公式統計によると米国では2017年、約3万8000人がHIVに感染しており、こうした高い目標を達成するためには現在の取り組みを大きく加速する必要がある。(c)AFP/Ivan Couronne