ロシア国防相「今後2年で新型ミサイル開発」 INF離脱通告で
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【2月6日 AFP】米国とロシアが中距離核戦力(INF)全廃条約の破棄を通告する中、ロシアのセルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)国防相は5日、ロシアは今後2年で新型ミサイルを開発する必要があるとの見解を示した。
米国は1日、冷戦(Cold War)期の1987年に米国と旧ソ連間で締結された同条約の破棄を通告。これを受けロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は2日、ロシアの同条約からの離脱を表明するとともに、同条約で違反とされていた新型兵器の開発に着手するとしていた。
多くのアナリストは米ロのINF全廃条約の破棄は事実上、新たな軍拡競争の開始を示唆すると指摘している。
ショイグ氏は5日の国防関係者らとの会合で、ロシアは今後2年で新型ミサイルシステム2種を開発すべきだと表明。「われわれは2019~2020年の間に、シリアで成果を出した長距離巡航ミサイルを装備した海上発射型巡航ミサイル『カリブル(Kalibr)』の地上発射型を開発する必要がある」とし、「同期間に、長距離・極超音速ミサイルを搭載した地上発射型ミサイルシステムも開発する必要がある」と述べた。
国防の専門家は、海上・空中発射型ミサイルの地上発射型への改造は、製造コストを抑えられ製造期間も短縮されるため、ロシアに有利になるとみている。(c)AFP/Anna SMOLCHENKO