【2月5日 AFP】ドイツ南部のバーデンバーデン(Baden-Baden)にあるフリーダー・ブルダ美術館(Frieder Burda Museum)は4日、昨年10月に英国の覆面ストリートアーティスト、バンクシー(Banksy)の作品がロンドンのオークションで落札された直後に同作品の下半分を細断したシュレッダーは「動作しない状態」にあると明かした。この作品は5日から、同美術館で展示される。

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 同美術館のヘニング・シャーパー(Henning Schaper)館長は、「ロンドン(のオークション)と同じようにシュレッダーで細断する来訪客が3、4日以内に来るのを避けたかった」と述べた。

 現在は「愛はごみ箱の中に(Love is in the Bin)」と呼ばれているこの作品が一般公開されるのは、昨年10月に競売大手サザビーズ(Sotheby's)がロンドンで開いたオークションの際に芝居がかったパフォーマンスで下半分が細断された後としては初めて。

 シャーパー館長は、「われわれが額縁を開けて内部をつぶさに調べたところ、その機構(シュレッダー)は動作しない状態にされていた」と述べたが、誰が動作しない状態にしたのかは明らかにしなかった。

 バンクシーの作品「少女と風船(Girl with Balloon)」が104万2000ポンド(約1億5000万円)で落札された直後、額縁に隠されていたシュレッダーで作品の下半分が細断された。落札者は購入手続きを済ませている。芸術専門家の一部は、この作品はおそらく細断される前よりも価値が上がったとしている。この作品は、フリーダー・ブルダ美術館で3月3日までの4週間展示される。(c)AFP