【2月4日 AFP】ソマリアの首都モガディシオにある市場で4日、自動車爆弾が爆発し、9人が死亡、複数人が負傷した。その直前には、同国北部ボサソ(Bossasso)の港湾管理者1人が射殺される事件も発生し、いずれもイスラム過激派武装勢力「アルシャバーブ(Al-Shabaab)」が犯行声明を出した。

 車爆弾による大きな爆発に見舞われたのは、多くの人でにぎわうハマルウェイネ(Hamarweyne)の市場。国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系のアルシャバーブがウェブサイトで犯行を主張した。

 同国ではアルシャバーブによる攻撃が頻発。同日にはこの事件の前にも、ボサソ港を管理するマルタ出身の男性が射殺された。ボサソ港は、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに本社を置く港湾事業会社「DPワールド(DP World)」の子会社「P&Oポーツ(P&O Ports)」が運営している。

 アルシャバーブはボサソ港の事件についても、「ソマリアの資源を略奪する強欲な企業を標的とした大規模な作戦の一環」だったと発表した。

 1991年のモハメド・シアド・バーレ(Mohammed Siad Barre)元大統領の軍事政権転覆以降、ソマリアでは事実上中央政府が不在で、2006年からアルシャバーブが襲撃を繰り返すなど、数十年にわたって混沌(こんとん)とした状態が続いている。(c)AFP