豪北東部の豪雨、ダム放流で「前例のない大洪水」 住宅街にワニ
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【2月4日 AFP】(写真追加)連日の豪雨により「100年に一度」の洪水に見舞われているオーストラリア北東部クイーンズランド(Queensland)州で3日夜、当局が「前例のない大洪水」に警戒を呼び掛ける中、ダムの緊急放流が行われた。被災地には4日、軍が出動し、建物の屋根の上に取り残された住民の救助に当たっている。
豪北部の熱帯地域では例年、雨期のこの時期にまとまった雨が降ることが多いが、今年は平年の降水量をはるかに上回る激しい雨が続いている。沿岸の町タウンズビル(Townsville)では、道路が川と化し、数千人の住民が避難を余儀なくされている。
オーストラリア気象局は4日、豪雨被害の最も大きな地域で土砂崩れの報告が複数あり、さらなる土砂災害の危険性も高まっていると発表。東部沿岸地域では今後も「集中豪雨」が予想されるとして「大規模な鉄砲水」に警戒するよう呼び掛けた。
これに先立ち同気象局は3日夜、タウンズビルを流れるロス川(Ross River)上流のダムで、水位の急激な上昇に備えて計画最大放流量での放流措置を取ったことを明らかにした。4日にかけてロス川に大量の水が流れ込み、「タウンズビルで前例のない広域が洪水に見舞われる可能性がある」として、「人命・財産への危険」があると警告した。
タウンズビルでは4日、道路が腰の高さまで水没し、市街は広い地域で停電している。住宅街で複数のイリエワニが泳いでいたとの目撃情報もある。救急当局やアナスタシア・パラシェイ(Annastacia Palaszczuk)州首相によると、前夜から朝にかけて救助を求める通報が1100件以上あったという。
気象局のブルース・ガン(Bruce Gunn)氏は記者会見で、この先数日中に竜巻や強風が発生する危険があるほか、今後も雨が降り続けば最大2万戸が浸水する恐れがあると指摘した。(c)AFP/Glenda KWEK