【2月3日 AFP】フランスのドルー(Dreux)にあるサン・ルイ王室礼拝堂(Saint-Louis Royal Chapel)で2日、先月85歳で死去した旧王族オルレアン家の当主、アンリ・ドルレアン(Henri d'Orleans)氏の葬儀が営まれた。

 参列者にはモナコのアルベール2世公(Prince Albert II)やスペインのソフィア王太后(Queen Sofia)、モロッコのムーレイ・ハッサン皇太子(Crown Prince Moulay Hassan)ら、各国の王族や貴族らが名を連ねた。

 ドルレアン氏が死去した1月21日は、くしくもフランス革命(French Revolution)中の1793年にルイ16世(Louis XVI)が処刑された日だった。

 ドルレアン氏は1933年にベルギーで生まれ、モロッコやスペイン、ポルトガルで幼少期を過ごした。王政復古期の1830~48年に王位に就き、最後のフランス国王となったルイ・フィリップ1世(Louis-Philippe I)の子孫であり、19世紀に王政が廃止された同国の王位請求者だった。

 オルレアン家による王制復古を支持する王党派団体「アクシオン・フランセーズ(Action Francaise)」はツイッター(Twitter)に「国王が逝去された。国王陛下万歳」と投稿した。

 ドルレアン氏の死去により、新たな王位請求者は息子のジャン(Jean d'Orleans)氏となる。

 フランスでは19世紀以降、同国が王政復古を決めた場合の王座をめぐり、オルレアン家とルイ16世のブルボン(Bourbon)家につながる一族が、激しい確執を繰り広げてきた。ルイ16世に連なるブルボンの家系は、フランス革命当時のオルレアン公がルイ16世の処刑に賛成票を投じたとして、オルレアン家を嫌悪している。(c)AFP