新興メディアのバイス、10%の人員削減を発表 250人規模
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【2月2日 AFP】オンラインメディアとして急成長しているバイス・メディア(Vice Media)が従業員の10%に当たる250人規模の人員削減を行う計画を進めていることが、1日に明らかになった。このところ、バズフィード(BuzzFeed)やハフィントンポスト(Huffington Post)などの人員削減が相次いでおり、成長を続けている新興メディア企業でも大規模な人員整理が実施されるのではないかとの不安が広がっている。
ニュースやテレビ番組を配信しているバイスはオンラインメディア界の成長株の企業の一つ。1994年にカナダの雑誌としてスタートし、ニュースサイトやテレビ事業を手掛けるメディアグループへと成長している。米ウォルト・ディズニー(Walt Disney Company)や21世紀フォックス(21st Century Fox)などから10億ドル(約1090億円)以上を資金調達し、企業価値は57億ドル(約6240億円)。約40か国で事業を展開している。
バイスのナンシー・デュビュック(Nancy Dubuc)最高経営責任者(CEO)は従業員に対し、人員削減は社の方針を立て直し、収益性を高める計画の一環だと説明。従業員に宛てた文書で「2019年の予算編成を終え、目標を達成して結果を出すことに焦点を移す」と述べている。この文書は芸能誌ハリウッド・リポーター(Hollywood Reporter)が最初に報じ、AFPも後に確認した。
この文書によると、組織を再編して国外の事業を縮小し、映画やテレビ番組の制作、ブランデッドコンテンツ(ブランドを広め、企業イメージを高めることを目的としたコンテンツ制作)などの分野の成長に焦点を当てるという。
一方、バズフィードは全従業員1700人のうち約200人の削減を発表。ハフィントンポストも、親会社で米ヤフー(Yahoo)の中核事業を買収した通信大手ベライゾン・コミュニケーション(Verizon Communications)のメディア事業の人員削減の一環で、記者の10%に当たる20人を解雇した。(c)AFP