偽造文書で「医師」になった「吸血鬼殺人者」を逮捕、ロシア
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【2月2日 AFP】ロシアで病院の医師として職を得るため文書を偽造したとして、36歳の男が逮捕されたことが1日までに分かった。男は、高校の同級生を殺害し、遺体の血を飲んだとして精神科の病院に10年間収容されていた。
現地報道によると逮捕されたのはボリス・コンドラシン(Boris Kondrashin)容疑者。昨年11月にロシア・ウラル(Ural)地方の都市チェリャビンスク(Chelyabinsk)の病院で医師として採用された際に、偽装した資格証明書を提出していた。
コンドラシン容疑者は1998年、当時16歳だった同級生に鎮静剤を注射した上でその体を切って殺害する儀礼殺人を犯し、さらに同級生の血液を飲んだと現地メディアは伝えている。現地のニュースサイト「Znak.com」は、コンドラシン容疑者は「自分のことを吸血鬼だと思っていた」と報じた。
地元紙によると、2000年8月、コンドラシン容疑者は殺人的傾向のある統合失調症と診断され、自分自身の行動を理解できないと判断されたため、精神科の病院に強制入院させされて約10年後に退院したという。
チェリャビンスク市のナターリャ・ゴルロワ(Natalya Gorlova)保健部長が報道陣に語った内容として国営タス通信(TASS)が伝えたところによると、コンドラシン容疑者はチェリャビンスク市第11病院でプライマリーケア (初期診療)の医師として採用され、受診者に禁酒や禁煙を促し、運動を勧める仕事をしていた。
ゴルロバ氏は、容疑者が必要な記録を紛失したと主張していたため、職務経験がないことが分からなかったと述べた。
民営インタファクス通信(Interfax)が消息筋の話として報じたところによると、かつてコンドラシン容疑者を担当していた精神科医がインターネットの医療フォーラムに同容疑者が投稿していることに気付いた。これがきっかけとなって同容疑者は今年1月に拘束された。
容疑者の姉妹は「Znak.com」に対し、彼女自身も母親も容疑者が就職していたことは知らなかったと話し、容疑者は高校までしか教育を受けていないと明らかにした。医師であるこの姉妹によると、容疑者は公共の安全を脅かす恐れがないとして退院したが、退院後も経過観察を受けることになっていたという。(c)AFP