【2月1日 AFP】米検察当局は1月31日、生まれてくる子どもに米国籍を取得させたい中国人妊婦らに違法な「出産ツアー」を提供していた秘密組織のネットワーク3つを解体したと発表した。

 カリフォルニア州連邦地検のニコラ・ハンナ(Nicola Hanna)検事正によると、この「出産ツアー」に絡んで19人が訴追された。問題の「出産ツアー」は2015年に一斉摘発されたが、組織の解体は今回始めて明らかになった。

 ツアーに参加した女性や家族らは、カリフォルニア州内で出産するため数万ドルの手数料を支払っていた。米国内で生まれた子どもは自動的に米国籍を与えられる。

 中国人らによる「出産ツアー」ネットワークでは、中国人を中心とする外国籍の妊婦らを、滞在期間や滞在目的をごまかした虚偽の申請に基づいて取得した観光ビザで米国に入国させていた。検察によれば、組織は領事館での面接で嘘をつく方法や、入国時には「妊娠を隠せるゆったりした服」を着るなど、米当局を欺く方法を顧客に伝授していたという。(c)AFP