インド野党のガンジー総裁、総選挙で勝利なら「最低限所得保障」導入
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【1月29日 AFP】インド野党・国民会議派(NCP)のラフル・ガンジー(Rahul Gandhi)総裁は28日、次の総選挙で国民会議派が与党に返り咲けば「最低限所得保障」を導入すると明言した。
インド政界の名門「ネール・ガンジー家」のガンジー氏は、5月までに実施予定の総選挙でナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相から政権を奪うことを狙っている。
インドでは依然として12億5000万人が貧困に苦しんでいるが、ガンジー氏はツイッター(Twitter)に、「何百万人ものわれわれの兄弟姉妹たちが貧困の苦しみにある中で、新しいインドを築くことはできない」と前置きした上で、「2019年の選挙で政権に就いたら、国民会議派はすべての貧しい人々のために、貧困と飢えの撲滅に貢献する最低限所得保障を導入する。これはわれわれのビジョンであり、約束だ」と書き込んだ。
ガンジー氏は具体的な説明に踏み込んでいないが、インドメディアによると、世界各国で関心が高まっている「ユニバーサル・ベーシックインカム(UBI、最低所得保障)」の構想に沿ったものになるという。
ユニバーサル・ベーシックインカムは、格差是正対策として、補助金や社会保障制度による給付金としてではなく、一定の金額を国が国民に支給するという考えで、米フェイスブック(Facebook)のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)最高経営責任者(CEO)らが支持している。すでにフィンランドやケニアなどの国が実験的に導入しているほか、インド北東部シッキム(Sikkim)州で与党が導入を約束している。
最低限所得を保障するというガンジー氏の発表は、モディ首相が2月1日に選挙前では最後となる予算案を発表するのに先駆けて、優位に立っておきたいとの狙いもあるとみられる。予算案には、近年農作物価格の下落や異常気象に苦しめられ、多くの自殺者を出しているインドの農業従事者をはじめとする有権者向けの人気取り的な内容が盛り込まれるというのが大方の見方だ。(c)AFP