ドイツ政府、レニングラード包囲戦の生存者支援に約15億円拠出
このニュースをシェア
【1月28日 AFP】ドイツとロシアは27日、第2次世界大戦(World War II)に従軍した旧ソ連軍の退役兵と、戦時中にナチス・ドイツ(Nazi)軍による872日間に及ぶレニングラード(Leningrad)包囲戦の生存者らを支援するため、ドイツ政府が1200万ユーロ(約15億円)を拠出すると発表した。
この日、ロシアはレニングラードの解放から75年を迎えた。包囲戦では80万人以上が死亡したとされる。現在サンクトペテルブルク(St. Petersburg)と改名した同市には、今も約8万6000人の生存者が暮らす。
今回のドイツ政府の資金拠出は「包囲戦の生存者に対する自発的な人道的行動」とされている。ドイツのハイコ・マース(Heiko Maas)外相とロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相は、「この自発的な行動が包囲戦生存者たちの生活の質(QOL)を向上させ、今後の両国関係の発展の基盤となる両国民の歴史的和解に寄与すると信じている」と述べた。
一方、ロシア政府はこれとは別に声明を発表。包囲戦の生存者支援の取り組みは「重要」だが不十分だとした上で、1941年から44年まで続いた包囲戦の生存者全員に、ドイツ政府が個別に賠償をしなければならないと主張した。(c)AFP