【1月26日 AFP】デンマークの国家警察情報局(PET)のヤコブ・シャーフ(Jakob Scharf)元長官(52)が25日、自叙伝で職務上の秘密を漏らした罪で禁錮4月の刑を言い渡された。

 AFP記者が傍聴したコペンハーゲン裁判所での公判では、シャーフ被告が自叙伝の中で、特にPETの作戦や活動方法について、24回にわたり極秘情報を暴露していたことが明らかにされた。裁判官らは、シャーフ氏の自叙伝「PETでの7年間:ヤコブ・シャーフ時代(原題:Seven Years at PET: the Era of Jakob Scharf)」での暴露は宣伝のためだったと指摘した。

 シャーフ被告は2007~2013年にPETの長官を務めていた。日刊紙ユランズ・ポステン(Jyllands-Posten)が2005年にイスラム教の預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)の風刺漫画を掲載したことで、同国がイスラム過激派から攻撃対象とされていた時期と重なる。

 自叙伝は、現地紙ポリティケン(Politiken)の記者との共著で、2016年10月に当局から販売を禁止された後、同社が検閲の自由に対する抗議として出版。同紙の編集長は今月、出版禁止命令に従わなかったとして、罰金5万クローネ(約83万7000円)を科された。(c)AFP