【1月25日 AFP】米共和、民主両党の上院指導部は24日会談し、1か月に及んでいる連邦政府機関の一部閉鎖を終結させるための新たな3週間のつなぎ予算について協議した。同案は国境の治安維持をめぐる交渉の進展を可能とするもので、ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権は受け入れる可能性を示唆している。

 上院ではこの日、政府再開を目指す共和、民主それぞれの提案が否決されていた。トランプ大統領が支持する共和党案は、政府再開とともに、壁建設への予算配分と、移民政策の一部変更を盛り込んでいた。採決の結果は賛成50、反対47で、通過に必要な賛成票数の60に届かなかった。上院民主党の対案は2月8日までのつなぎ予算で政府を再開する内容で、大統領の求める壁建設予算を認めない一方、国境の治安維持をめぐる交渉の余地を残していた。採決の結果は賛成52、反対44で、こちらも通過に至らなかった。

 共和党のミッチ・マコネル(Mitch McConnell)、民主党のチャック・シューマー(Chuck Schumer)両上院院内総務は採決後、政府活動をつなぎ予算で3週間続行させる措置について協議した。この措置には、国境に物理的な障害物を設置するための費用も含まれている。

 共和党のリンゼー・グラム(Lindsey Graham)上院議員は、議会での議論についてトランプ大統領に説明。サラ・サンダース(Sarah Sanders)大統領報道官は「3週間の継続措置は、壁の当初費用が大きく盛り込まれないかぎり機能しない」と述べた。

 民主党が物理的な障害物への予算を認めれば大きな変化となる。同党はこれまで、対メキシコ国境沿いでの壁建設に資金を割り当てることを一切認めないと主張してきた。(c)AFP