第91回アカデミー賞、『ROMA/ローマ』『女王陛下のお気に入り』が最多10部門でノミネート
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【1月23日 AFP】第91回米アカデミー賞(Academy Awards)の候補が22日に発表され、アルフォンソ・キュアロン(Alfonso Cuaron)監督による1970年代のメキシコ市を舞台にした半自伝的映画『ROMA/ローマ(Roma)』と、オフビートな宮廷絵巻が繰り広げられる『女王陛下のお気に入り(The Favourite)』が、共に最多となる10部門にノミネートされた。『ROMA/ローマ』は、動画配信大手の米ネットフリックス(Netflix)の映画として初めて作品賞候補に選ばれた。
ミュージカル恋愛映画『アリー/ スター誕生(A Star Is Born)』、ディック・チェイニー(Dick Cheney)米元副大統領の伝記映画『バイス(Vice)』がそれぞれ8部門、大ヒットしたスーパーヒーロー映画『ブラックパンサー(Black Panther)』が7部門での候補となった。
第91回アカデミー賞授賞式は、米ハリウッド(Hollywood)で2月24日に開催される。
『ROMA/ローマ』はネットフリックス配信映画として初めてアカデミー賞候補となっただけではなく、監督賞と主演女優賞の候補にも選ばれ、歴史的な出来事となった。また、キュアロン監督自身も4部門でノミネートされている。
一方の『女王陛下のお気に入り』は、前評判を上回る高い評価となった。出演した3人の女優オリヴィア・コールマン(Olivia Colman)、エマ・ストーン(Emma Stone)、レイチェル・ワイズ(Rachel Weisz)のノミネーションはほぼ確実視されていたが、作品賞候補に名を連ねることは予想外だった。
『女王陛下のお気に入り』のヨルゴス・ランティモス(Yorgos Lanthimos)監督は、監督賞候補にも選ばれている。一方、古典的なミュージカル恋愛映画を現代風に解釈した『アリー/ スター誕生』で監督デビューしたブラッドリー・クーパー(Bradley Cooper)は大方の予測に反し、監督賞へのノミネーションを逃した。
作品賞候補は、『ROMA/ローマ』、『女王陛下のお気に入り』、『アリー/ スター誕生』、スパイク・リー(Spike Lee)監督の『ブラック・クランズマン(BlacKkKlansman)』、ロックバンド「クイーン(Queen)」の伝記的映画『ボヘミアン・ラプソディ(Bohemian Rhapsody)』、ディック・チェイニー氏を風刺した『バイス』、黒人の市民権をテーマにしたコメディードラマ『グリーンブック(Green Book)』、『ブラックパンサー』の計8作品。
マーベル・スタジオ(Marvel Studios)の映画『ブラックパンサー』は、スーパーヒーローがテーマの映画としては初の作品賞候補となる。
日本関連の作品では、『未来のミライ(Mirai)』と『万引き家族(Shoplifters)』がそれぞれ長編アニメーション賞と外国語映画賞にノミネートされた。