同性愛者にインタビュー、宗教侮辱でTV司会者に禁錮1年 エジプト
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【1月22日 AFP】エジプトの裁判所は20日、昨年放送されたテレビ番組の中で同性愛者の男性にインタビューした司会者に対し、同性愛を推進した罪と宗教を侮辱した罪で禁錮1年、罰金3000エジプト・ポンド(約1万8000円)を言い渡した。
判決を受けたのは司会者のモハメド・ゲイティ(Mohamed al-Gheiti)氏。ゲイティ氏自身はかねて同性愛に反対の立場を公言していた。
ゲイティ氏を提訴した弁護士のサミル・サブリ(Samir Sabri)氏によると、首都近郊ギザ(Giza)の裁判所は禁錮刑と罰金のほか、服役後もゲイティ氏を1年間当局の監視下に置くよう命じた。
ただ、ゲイティ氏は上訴することが可能で、また保釈金1000エジプト・ポンド(約6100円)を支払えば上訴審判決が出るまでの間、刑の執行が猶予されるという。
ゲイティ氏は2018年8月、自身が司会を務める民放テレビ「LTC TV」のトークショーに同性愛者の男性を招き、同性愛について議論。身元が特定されないよう顔にぼかしが入った男性は自分をセックスワーカーだと紹介し、ほかの男性との関係について赤裸々に語った。
このインタビューの放送後、LTC TVは「職業上の違反」があったとしてエジプトの報道監視当局から2週間の放送停止処分を受けた。
エジプトは非常に保守的なイスラム教社会として知られ、同性愛は明確に違法とはされていないものの、みだらな行為を働いたなどとして同性愛者たちがこれまで訴追されている。(c)AFP