【1月21日 AFP】ギリシャの首都アテネで20日、隣国マケドニアの国名変更に関する政府間合意に抗議するデモが行われ、数万人が参加した。一部のデモ参加者と警察の間で衝突も起きた。

 ギリシャ国民保護省によると、このデモで警察官25人が負傷した。救急医療機関は、デモ参加者2人が呼吸困難を起こして病院に搬送されたと明らかにした。

 主催者側は主に北部のマケドニア(Macedonia)地方からバス数百台を使って10万人が駆けつけたとしているが、警察は参加者を6万人程度と推計している。

 覆面の若者約30人が石などを投げて議会議事堂を封鎖しようとした際に小競り合いも発生。機動隊が催涙ガスなどを使って若者らを追い払った。政府は議事堂への侵入を図った集団は極右政党「黄金の夜明け(Golden Dawn)」の過激派だったとしている。

 マケドニア議会は11日、国名を「北マケドニア共和国」に変更するための憲法改正案を承認した。両国首脳が合意した国名変更の成立にはギリシャ議会の承認も得る必要がある。(c)AFP/Helene COLLIOPOULOU