トランプ氏の弁護士への偽証指示報道に特別捜査官が異例の抗議
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【1月19日 AFP】米国のロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官の事務所は18日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が自身の弁護士(当時)に対し、ロシアでの高層ビル建設計画について議会で虚偽の証言をするよう指示していたと米ネットメディア「バズフィード(BuzzFeed)」が報じたことを受け、報道内容は「正確ではない」と異例の抗議を行った。
バズフィードは、トランプ大統領が元弁護士のマイケル・コーエン(Michael Cohen)氏に対し、2016年の大統領選の間に進められていたモスクワでのトランプタワー(Trump Tower)建設計画について偽証するよう指示していたと報道。これに対し、トランプ氏の補佐官らは強く抗議している。
モラー検察官の報道官、ピーター・カー(Peter Carr)氏は、「バズフィードは、特別捜査官事務所に対して行われた具体的な陳述や、事務所が入手した文書および証言について報じているが、コーエン氏の議会証言に関しては、いずれの報道内容も正確ではない」と文書で発表した。
2016年の米大統領選でトランプ陣営がロシアと共謀関係にあったとの疑惑に対するモラー氏の捜査は、メディアによって頻繁に報じられ、臆測を交えて伝えられることも多い。しかし、モラー氏の事務所が報道内容に異議を唱えるのは、前例がまったくないわけではないものの、極めて異例だ。
一方、バズフィードのベン・スミス(Ben Smith)編集長は、記事を撤回しない考えを表明。「われわれは、報道内容や情報提供者を擁護する。特別捜査官には、何に異議を唱えているのかはっきりしてもらいたい」とツイッター(Twitter)の投稿で主張している。(c)AFP/Paul HANDLEY