【1月18日 AFP】女性として初めてドイツ男子サッカーリーグの上位5カテゴリーで指導者になったイムケ・ヴェーベンホルスト（Imke Wuebbenhorst）監督は、性差別にあらがい、起用する選手は男性器の大きさで決めていると皮肉をこめて切り返した。

　現役時代にU-20ドイツ代表にも選ばれたヴェーベンホルスト監督は先月、同国5部のニーダーザクセン・オーバーリーガで最下位に沈むクロッペンブルク（BV Cloppenburg）の指揮官に就任した。

　ヴェーベンホルスト監督がロッカールームに入室する際、中にいる選手が服を着た状態かはっきりとさせるため、声をかけるのかと日刊紙ウェルト（Die Welt）紙の記者が冗談めかして尋ねると、強気の発言で知られる同監督は痛烈な返答をみせた。

　30歳の同監督は、「もちろんしない。私はプロ。男性器の大きさで起用する選手を選んでいる」と皮肉を込めて答えた。

　U-19ドイツ代表として2度の欧州制覇を経験し、ハンブルガーSV（Hamburger SV）の女子チームでもプレーしたヴェーベンホルスト監督は2016年に現役を引退した。その後は、最後の所属クラブとなったクロッペンブルクの女子チームで監督を務めていた。

　ヴェーベンホルスト監督は、自分が他の女性にとっての先駆者と見なされたくないという。

　クロッッペンブルクの公式サイトで監督は「この話題は私を悩ませている。私は自分の性別ではなく、その指導力で評価されたい」と語った。

　ドイツ下部リーグにおける女性監督の誕生はメディアから大きな注目を集めたが、ヴェーベンホルスト監督はただ目の前にある任務に集中している。

「このリーグに残留するために、われわれには12試合しか残されていない。難しい仕事になる」

「何人かの仲間は、私の新しい仕事について自ら進んで死ぬようなものだと評し、なぜこんなことをするのかと聞いてきた。しかし、他のクラブが必ずしも私を求めているわけではない」

「今ある唯一の恐れは、私が女性であるという事実によって降格が批判されること」 (c)AFP