【1月18日 AFP】ブラジル政府は、国内の観光産業を支援するため、日本や米国、カナダ、オーストラリアを対象に旅行客のビザ(入国査証)免除措置を導入することを検討している。同国メディアが17日、報じた。

 日刊紙グロボ(O Globo)によると、アルバロ・アントニオ(Alvaro Antonio)観光相は記者団に対し、ビザ免除措置が間もなく導入される可能性があると述べ、外国人観光客からの年間収入を現在の3倍の180億ドル(約2兆円)にするのが目標だと説明した。

 ブラジルでは現在、諸外国とビザの相互免除制度が導入されており、欧州連合(EU)やニュージーランドなどの出身者は観光または商用目的であればビザなしで短期滞在できる。

 しかし日本や米国、カナダ、オーストラリアの旅行客は、それぞれの国がブラジル人旅行客に適用しているのと同等のビザ発給手数料を支払わなければならない。米国人の場合、手数料は最も低額の短期滞在ビザで44ドル(約4800円)、10年間有効のビザで160ドル(約1万7000円)となっている。

 しかしアントニオ観光相は「こうした国々は移住のリスクが低く、観光客にとって良く、消費状況も良い国で、領事問題もない。われわれの狙いは観光業を成長させ、ブラジルで雇用と収入を創出することだ」と述べた。

 アントニオ氏によると、この計画については観光相の専門家らや外務省が検討している。同氏はまた、自身が中国人旅行客のビザ取得を容易にすることにも賛成しているとも語った。(c)AFP