【1月16日 AFP】国連(UN)職員の3人に1人が、過去2年間のうちに組織内でセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)を受けていたことが、今回初めて実施された国連での性被害に関する調査で15日、明らかになった。

 国連のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は書簡で職員らに対し、今回の調査は「一部あぜんとする統計と証拠」を含むもので、労働環境改善に向けて必要な改革は何かを示していると述べた。

 調査では、過去2年間で1回以上セクハラを受けたという回答者が33%だった。さらに国連でのこれまでの勤務期間全体となると、何らかの形でセクハラ被害にあったと回答した人は38.7%に上った。セクハラ加害者の3分の2が男性で、25%が管理職だったという。

 最も多かったセクハラは、不快な性的話題や冗談、容姿や身体、性行為に関する不快な発言などだった。また意に反して、性的な事柄や不快なしぐさ、身体的接触などに関する話に巻き込まれそうになったとの報告もあった。

 今回の調査は国際コンサルタント会社デロイト(Deloitte)が昨年11月に実施したもので、職員3万364人前後がインターネット上で秘密アンケートに回答した。回答率は17%とやや低かった。(c)AFP