「無秩序離脱のリスク高まった」「備え強化」 英協定案否決でEU警戒
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【1月16日 AFP】英議会下院で欧州連合(EU)とのEU離脱(ブレグジット、Brexit)協定案が大差で否決されたことを受け、EUの首脳部や加盟国からは無秩序な離脱のリスクが高まったなどと警戒する声が上がった。EU側の主な反応は以下の通り。
■EU
ジャンクロード・ユンケル(Jean-Claude Juncker)欧州委員長:「英国にはできるだけ早く意思を明確に示すよう求める。時間切れが迫っている」「今夜の投票によって、英国が(EUから)無秩序に離脱するリスクが高まった。そうなってほしくないが、欧州委員会は引き続き緊急対応策に取り組み、EUの準備を万全にする」
ドナルド・トゥスク(Donald Tusk)大統領:「(離脱協定案への)合意が不可能で、誰も合意を望んでいないとしたら、唯一の前向きな解決策が何か、声を上げる勇気が誰にあるだろうか」「残りのEU27か国の結束は揺るがない」
ミシェル・バルニエ(Michel Barnier)首席交渉官:「次の段階が何かを示すのは英政府だ。EUは引き続き結束し、合意を見いだす決意だ」
■アイルランド
政府:「遺憾だが、今夜の投票結果によって無秩序なブレグジットのリスクが高まった。従って、政府は引き続きこうした結果への準備を強化していく」
■ドイツ
オーラフ・ショルツ(Olaf Scholz)財務相兼副首相:「欧州にとってつらい日だ。われわれは十分に準備しているが、ハードブレグジット(合意なしの離脱)はEUにとっても英国にとっても最も魅力の薄い選択肢に違いない」
アンネグレート・クランプカレンバウアー(Annegret Kramp-Karrenbauer)キリスト教民主同盟(CDU)党首:「ハードブレグジットはあらゆる選択肢の中で最悪のものだ」
■スペイン
ペドロ・サンチェス(Pedro Sanchez)首相:「無秩序な離脱はEUにとってマイナスであり、英国にとっては破滅的だ」(c)AFP