【1月16日 AFP】(更新)英議会は15日、テリーザ・メイ(Theresa May)政権が欧州連合(EU)との間で合意に至った英国のEU離脱(ブレグジット、Brexit)協定案を圧倒的多数で否決した。最大野党・労働党はこれを受け、メイ政権に対する不信任投票を要請。同政権は崩壊の危機に直面している。

 英下院は賛成202、反対432で同協定案を否決。メイ氏は歴代英首相が経験した中でも最大級の敗北を喫した。この採決結果により英国は先行きが不透明な状況に陥ることとなり、EU側はいわゆる「合意なき離脱」の恐れが高まったと警告している。

 労働党のジェレミー・コービン(Jeremy Corbyn)党首は採決の直後、メイ政権に対する不信任動議を提出。不信任投票は翌16日に実施される見通しとなった。

 3月29日の離脱予定日まで2か月余りとなったにもかかわらず、英国は依然として自らの進路を決められずにいる。メイ首相は今後、議会での再採決を目指す、退陣を強いられる、EU離脱を延期する、あるいは離脱そのものを断念するという選択肢からの決断を迫られることとなる。(c)AFP