故郷に帰るより都会に来る方が安価 中国・春節の「逆帰省ラッシュ」が増加
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【1月15日 CNS】今年の春節(旧正月、Lunar New Year)を間近に控え、航空や鉄道などで白熱するチケット争奪戦。しかし、高額で入手困難な事情を背景に、今年は「逆帰省ラッシュ」を選択する人が大幅に増え、「家族を囲んで大都市で新年を過ごす」のが新しい流行になっている。
「逆帰省ラッシュ」とは、若者が故郷に帰って春節を過ごすのではなく、故郷の両親が子どもたちのいる都市に出向いて春節を過ごす現象のこと。ここ数年、帰省の費用を省きつつ親孝行をするという現象が、80〜90年代生まれで、都市に住む多くの人たちに受け入れられている。
シートリップ(Ctrip.com、携程)などオンライン旅行会社の情報によると、今年の「逆帰省ラッシュ」は上海、北京、広州(Guangzhou)、深セン(Shenzhen)など10大主要都市に人気が集中している。専門家によると、この「逆帰省ラッシュ」の背景には、故郷に帰る列車の乗車券が入手困難であったり、航空券が高すぎたりするといった理由に深い関係があるという。
春節1週間前の航空券予約量は前年同期比40%以上の増加で、若い夫婦の両親を含む家族ぐるみの利用者が著しく増えているという。「逆帰省」する都市部への航空運賃は非常に安価で席も充分にある。黒竜江省(Heilongjiang)ハルビン市(Harbin)発・北京行きの航空券は約180元(約2800円)で、高速鉄道を利用する場合の乗車券価格より約126元(約2000円)も安い。重慶市(Chongqing)発・深セン行きの航空券も最低価格で190元(約3000円)からで、同様に鉄道乗車券よりも629元(約1万円)安い。費用を節約するだけでなく、より多くの時間を家族と過ごすという、今までとは違った春節を体験するようになった。
シートリップのデータによると、成都(Chengdu)、重慶、ハルビン、西安(Xi'an)など10都市が出発地として人気が高い。高齢者たちの「逆帰省」の旅のピークは1月28日から、Uターンラッシュのピークは2月11日からという。(c)CNS/JCM/AFPBB News