アフリカ豚コレラ、フランスにも迫る ベルギー国境でイノシシ大量駆除へ
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【1月15日 AFP】フランス農業省は14日、アフリカ豚コレラの感染拡大を防ぐため、ベルギーとの国境に近い地域で野生イノシシの大量駆除に乗り出すと発表した。アフリカ豚コレラは中国や欧州などで感染が広がっており、ベルギーでは昨年9月にルクセンブルク、フランスとの国境付近で初めて確認されていた。
農業省によると、駆除作業は多数の猟師や森林当局者が参加して今後数週間のうちに実施する。
狩猟家全国連盟(FNC)のティエリー・コスト(Thierry Coste)氏はAFPの取材に「この病気がフランス国内にも広がった場合、養豚業者や狩猟家にとって大打撃となる」と懸念を示した。
アフリカ豚コレラのウイルスは、ポーランドでは2014年に初めて見つかった。感染した野生イノシシが隣国ベラルーシから入ってきたとみられている。
しかし、ポーランドでは大規模なイノシシ駆除計画に反対する署名が数十万人分集まる中、当局が先週、野生イノシシほぼ全頭を駆除する計画はないと明らかにしている。
アフリカ豚コレラは人にとっては害がないが、ウイルスに感染した豚やイノシシは出血熱によってほぼ確実に数日で死に至る。(c)AFP/Emmanuelle TRECOLLE