トランプ大統領、非常事態宣言は留保 「民主党にチャンス与える」
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【1月13日 AFP】メキシコ国境の壁建設費をめぐる米議会での与野党攻防に伴う政府機関の一部が閉鎖が、13日で23日目となる中、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は閉鎖を終わらせる非常事態宣言は留保中との考えを示した。トランプ氏は壁の建設費として57億ドル(約6200億円)の予算計上を求めているが、野党の民主党議員らは真っ向から反対している。
米FOXニュース(Fox News)で12日夜に放映されたインタビューでトランプ氏は、議会の承認を得ずに壁建設費を確保する非常事宣言をなぜ直ちに出さないのかと問われ、「彼らにチャンスを与え、責任ある行動を取れるのか見極めたい」と述べ、民主党議員らに交渉の余地を与えると示唆した。
23日間に及ぶ政府機関の閉鎖は、1995~96年のビル・クリントン(Bill Clinton)政権時代の21日間を抜いて過去最長となっている。
トランプ氏はツイッター(Twitter)で12日、「民主党は政府機関の閉鎖を15分で解決できるだろう!」「政府機能の停止は長期化する。民主党議員たちが『休暇』から戻り、仕事を再開すれば別だが。私は(予算案に)署名する準備をしてホワイトハウス(White House)で待っている!」などと、次々にコメントを投稿した。自身の立場を正当化するとともに、「南部の国境における大規模な人道危機」を終わらせるべく、民主党議員らに首都ワシントンに戻るよう促す狙いがあるとみられる。(c)AFP/Sebastian Smith