【1月11日 AFP】(更新)米国防当局者らは11日、米軍がシリアから重要性の低い装備を撤収し始めたことを明らかにした。ただ、駐留部隊らは今のところ撤退させていないという。

 シリアに駐留する米主導の有志連合のショーン・ライアン(Sean Ryan)報道官はこれに先立ち、米軍がシリアからの「計画的な撤退のプロセスに着手した」と明らかにしていた。

 だが米国防当局者らは直後に、撤収が開始されたのは一部の装備のみで、部隊ではないと強調。ある米国防当局者は「現段階で部隊は撤収させていない」と語った。また別の米国防当局者はAFPに対し、米軍が計画的撤退に向けた一連の準備を実施したことを明らかにした。

 在英NGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」はこれに先立ち、シリアに駐留する米主導の有志国連合軍が北東部ハサカ(Hasakeh)県ルメイラン(Rmeilan)の飛行場で駐留規模を縮小する措置が開始されたと伝えていた。

 だが1人目の国防当局者はこれについて、通常の部隊移動の一環にすぎないと説明している。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は昨年12月19日、2000人規模とみられているシリア駐留の米軍全部隊の撤退を表明したが、その具体的な時期をめぐっては政権側の見解が錯綜(さくそう)している。(c)AFP