【1月11日 AFP】米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)のイーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)が、李克強(Li Keqiang)首相との会談で、中国の「グリーンカード(永住権)」を付与するとの提案を受けていたことが、中国国務院(内閣に相当)の10日の発表で明らかになった。中国の永住権は、ノーベル賞(Nobel Prize)受賞者数人や米プロバスケットボール協会(NBA)の元選手1人といった外国人エリートにしか付与されていない。

 マスク氏はテスラで初となる海外工場の起工式に出席するため中国を訪問していた。テスラはこの工場から世界最大のEV市場である中国国内向けに直接EVを販売することが可能となる。

 国務院によるとマスク氏は9日、首都北京で李氏と会見し、テスラの中国での目標について話し合った。

 声明によるとマスク氏は李氏に「テスラの上海工場をグローバルな典型にすることを望んでいる」と述べ、「本当に中国が大好きだ。もっと頻繁にここを訪れたい」と語った。

 これに対し李氏は「本気でそう思っているのなら、『中国のグリーンカード』を付与できます」と応じた。

 国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)によると、中国の永住権を所持する外国人の数は2016年に1万人を超えた。中国は世界的に見ても永住権の取得が極めて難しい国とされている。(c)AFP