10年も昏睡状態の女性が出産、性的暴行被害か 米アリゾナ
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【1月10日 AFP】米アリゾナ州フェニックス(Phoenix)の介護施設で、10年以上も前から昏睡(こんすい)状態にある女性(29)が妊娠し、昨年末に出産したことから、性的暴行の疑いがあるとして警察が捜査を開始した。
昏睡状態にありながら妊娠・出産したのは、米先住民族サンカルロス・アパッチ(San Carlos Apache)の女性。同先住民族当局の声明によると、女性は10年以上にわたり意識不明の植物状態だったが、昏睡状態のまま男児を出産したという。
州警察は女性が性的暴行を加えられたとみて、容疑者を特定するため、女性が入所しているハシエンダデルソル(Hacienda Del Sol)ケアセンターに勤務する男性職員らと男児のDNAサンプルとの照合を行っている。
警察によれば、女性は昨年12月29日に出産した後、男児と共に地元の病院に搬送されたが、2人とも容体は回復しつつあるという。
米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、植物状態で男児を出産した女性の家族は弁護士を通じて「赤ちゃんは愛情ある家庭に生まれ、問題なく育てられていくだろう」と発表。この弁護士によれば、女性の家族はハシエンダ・ケアセンターで彼らの娘が虐待され、適切な世話が欠如していたことに「明らかに憤り、衝撃を受けている」という。
ハシエンダ・ケアセンター側からは、今回の出来事を受けて所長が辞任したとの声明文が、メディアに送付されている。(c)AFP