ジャック・マーはタオバオから手を引くのか? 同社株を売却との情報
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【1月11日 東方新報】阿里巴巴(アリババ、Alibaba)の会長を辞任すると宣言した3か月後、馬雲(ジャック・マー、Jack Ma)氏ともう一人の創始者である謝世煌(Simon Xie)氏が浙江淘宝網絡(Zhejiang Taobao Network)の株主登記リストから消えた。
ジャック・マーが淘宝(タオバオ、TaoBao)の株式を売却したとの噂に対し、阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング、Alibaba Group Holding)は7日、「タオバオの株式を譲渡したことはないし撤退の予定もない」との声明を発表した。
このニュースに対する市場の反応は鈍く、本稿リリース時点で、アリババ株は米国証券市場で大きな変化はなく取引開始時比で0.54%微増、取引終了時の価格は140.50ドルだった。
アリババは声明の中で、「今回の調整は、ごく正常で普通の法的オペレーションだ。この調整によって、アリババの管理がより透明で開かれたものとなり、会社の未来にとってメリットこそあれ、デメリットはない」と述べている。
アリババは株式譲渡を否定したが、ジャック・マーは結局のところ、タオバオ株を手放したのか?していないのか?
記者が調べたところ、「浙江淘宝網絡」は、タオバオが中国で登記した経営主体ではないことが分かった。タオバオのオフィシャルサイトには、タオバオの正式名称は「淘宝(中国)軟件有限公司」。淘宝(中国)軟件有限公司は、香港で登記している「淘宝中国控股(Taobao China Holding)」により100%子会社で、その背後にいる株主はアリババのVIE(Variable Interest Entities、可変持分事業体)と上場会社である「アリババ集団」だ。
実際に、今回の株主関連情報の調整は、2018年7月の年度報告書の中で開示済みだ。関係株式をパートナーに所有させることにより、アリババの会社経営の中でパートナー制度の役割を発揮させる。この調整は、アリババ集団レベルでの経営権の調整ではなく、アリババのパートナー制度を左右するものでもない。ジャック・マーは依然としてアリババのパートナーであり、アリババのパートナー制度の中で重要な影響力を発揮し続ける、としている。(c)東方新報/AFPBB News