トルコ大統領、米補佐官発言を「重大な誤り」と非難 米軍撤収条件めぐり
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【1月9日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は8日、米軍のシリア撤収の条件に触れたジョン・ボルトン(John Bolton)米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の発言を「重大な誤り」と非難した。米軍のシリア撤収計画をめぐり緊張が高まっている。
これに先立ちボルトン氏はトルコの首都アンカラでトルコのイブラヒム・カルン(Ibrahim Kalin)大統領報道官と米軍のシリアからの撤収の決定を話し合う重要な協議を行った。
トルコをいら立たせたのはボルトン氏の6日、イスラエルでの発言。ボルトン氏は米軍のシリア撤収について、米国が支援するクルド人部隊の安全確保が条件となるとの見解を表明した。
トルコ政府はクルド人勢力をテロリストとみなしており、エルドアン氏は議会で自身の率いる与党議員に対し「ジョン・ボルトンはこの問題について重大な誤りを犯した」と述べた。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は昨年12月、米軍のシリアからの撤収を発表。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」を打倒したと宣言し、動揺が広がった。米政権はその後、撤収を段階的に進めると強調しているが、エルドアン氏は7日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)への寄稿で米軍のシリア撤収について「適切な判断」と称賛していた。(c)AFP/Luana Sarmini-Buonaccorsi and Fulya Ozerkan in Istanbul