【1月6日 AFP】エジプト首都カイロの郊外ナスルシティー(Nasr City)で5日、キリスト教一派のコプト教の教会付近で爆弾が見つかり、警察が爆弾の処理をしていたところ爆発し、警察官1人が死亡、2人が負傷した。治安当局筋が伝えた。爆弾はかばんの中に隠されていた。死亡した警察官は、爆発物処理の専門家だったという。

 エジプトの人口約10%を占めるコプト教徒は近年、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」による度重なる攻撃で標的にされてきた。コプト教のクリスマスの7日を控え、カイロでは警備が強化されていた。事件翌日の6日には、アブデルファタハ・シシ(Abdel Fattah al-Sisi)大統領も出席してカイロの東45キロの新首都に建設された聖誕大聖堂(Cathedral of Nativity)の落成式が行われる予定になっている。

 2014年に就任したシシ大統領は、自身のことを過激派からキリスト教徒を守る保護者だとたびたび主張してきた。しかし、活動家や一部の専門家は、政府がコプト教を差別し、十分に保護できていないと批判している。2016年12月からこれまでにイスラム過激派の襲撃で100人を超えるコプト教徒が死亡している。(c)AFP