【1月3日 AFP】世界の航空事故などのデータを集めている「航空安全ネットワーク(ASN)」は1日、2018年の航空事故による死者は556人と前年比で激増したと発表した。ただ、長期的な傾向としては空の旅の安全は向上していると報告している。

 2018年には、乗客乗員189人全員が死亡した10月のインドネシアの格安航空会社ライオン航空(Lion Air)の旅客機墜落など、死者を出す航空機墜落事故が15件発生。航空史上最も安全な年だった2017年(墜落事故10件、死者44人)に比べると、事故数、死者数いずれも大幅に増えた。

 それでも、2018年は死亡事故の発生件数は過去3番目に少なく、死者数も9番目に少なかった。

 ASNのハロ・ランター(Harro Ranter)最高経営責任者(CEO)は「事故の発生率が10年前と同じ水準であれば、昨年は39件の死亡事故が起きていたはずだ」とし「これは(空の)安全に関して大きな進歩があったということだ」と説明した。

 昨年起きた死亡事故のうち3件は、欧州連合(EU)のブラックリストに載っている航空会社が関与していた。(c)AFP