バングラデシュ、総選挙に向け警官ら60万人配備 きょう投票
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【12月30日 AFP】バングラデシュで30日に行われる総選挙の投票に向け政府は警備を強化し、これまで警察官や陸軍、治安要員など約60万人を動員した。当局幹部が明らかにした。選挙では、野党が政府による弾圧が足かせとなっていると主張する中、現首相のシェイク・ハシナ・ワゼド(Sheikh Hasina Wajed)氏が同国史上初の4選を果たすと予想されている。
投票前のバングラデシュでは、ハシナ首相率いる与党アワミ連盟(AL)と、野党バングラデシュ民族主義党(BNP)の双方の支持者が衝突し、これまでに13人が死亡、数千人が負傷した。BNPでは現在汚職の罪で収監中のカレダ・ジア(Khaleda Zia)氏が党首を務めるが、野党の活動家も逮捕されている。
当局の報道官によると、同国通信規制当局も騒乱を招く恐れのある「うわさの拡散を防ぐため」、国内の携帯電話各社に対し投票日の真夜中まで3G(第3世代)と4G(第4世代)のサービスの停止を命じた。
ハシナ氏はバングラデシュ建国の父シェイク・ムジブル・ラーマン(Sheikh Mujibur Rahman)氏の娘。首相在任期間が最長の同氏は2008年12月の総選挙で圧勝して以来、4期目の再選を目指している。健全な国内総生産(GDP)の成長を率いたと称賛されているものの、同国で今年成立された報道規制を強化する法律などを通じ、言論の自由を妨げ反対派を弾圧していると批判も受けている。(c)AFP/Shafiqul ALAM, and Sam JAHAN