「死にそうな暑さ」の全豪OP、新たな熱中症対策を導入
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【12月29日 AFP】来月開幕する全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)では、選手が安全にプレーできるようにするための新たな酷暑規定が導入されることになった。
会場のメルボルンパーク(Melbourne Park)は猛烈な暑さに見舞われることが多く、選手が気を失ったり体力を奪われたりするのを防ぐため、四大大会(グランドスラム)では初めて「熱中症指数計」が使用される。
全豪オープンの主催者は「テニスプレーヤーが熱中症によって被る具体的な影響に関して、最先端の調査と検査を行った」結果、今回の指数計導入に踏み切ったと述べた。
新たなルールでは、試合開始前や最初の2セットで指数計の数値が5段階中4に達した場合、女子シングルスでは第2セットと第3セットの間に10分間の休憩が認められることになった。男子シングルスでは第3セットの終了後に同様の措置が取られるほか、数値が5に到達した場合には試合が中断される可能性がある。
全豪オープンでは前回大会まで、気温が40度を超え、オーストラリア気象局(Bureau of Meteorology)の暑さ指数(WBGT)が32.5度に到達した場合のみ、プレーを中断したりコートの屋根を閉めたりするなどの対応策を取れた。
過去、メルボルンパークの息苦しい気候は選手に深刻な問題を及ぼしており、前回大会ではフランスのガエル・モンフィス(Gael Monfils)が猛暑にやられた。
昼下がりにノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と対戦することで体調への懸念を示していたモンフィスは、ツアーの中で最もフィジカルに優れた選手として知られているが、第2セットでは意識がもうろうとして、実際に医師の治療を受ける羽目に陥り、「死にそうだった」と訴えていた。
さらに、女子選手のアリーゼ・コルネ(Alize Cornet、フランス)もメディカルタイムアウトを取って医師に血圧と脈を測ってもらい、試合後に意識を失いそうだったと明かした。(c)AFP