【12月28日 AFP】北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は27日、今年の国内農業生産が不振に終わったと公に認めた。国連(UN)が今月発表した報告でも、北朝鮮の穀物生産高の減少が指摘されていた。

 北朝鮮の農業生産は慢性的に脆弱(ぜいじゃく)で、自国の食料供給の大半を輸入や援助に依存している。また、たびたび飢饉にも見舞われており、1990年代には数十万から数百万人が飢えにより死亡したともいわれている。

 KCNAによると、朴奉珠(パク・ポンジュ、Pak Pong-ju)首相は平壌で行われた農業当局の会議で、種子生産や管理を怠ったことから成果が出なかった農場や施設もあったと指摘した。

 国連食糧農業機関(FAO)の発表によると、今年北朝鮮は購入分と支援分合わせて45万6000トンの食料を輸入した一方、来年には64万1000トンの食料輸入が必要となるという。また推計によると北朝鮮の国民1030万人が人道支援を必要としている。(c)AFP