デモ隊がエボラ治療センター襲撃、感染疑いの24人抜け出す コンゴ
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【12月28日 AFP】今年8月にエボラ出血熱の流行を宣言したコンゴ民主共和国で27日、大統領選の延期に抗議するデモ隊がエボラ治療センターを襲撃し、エボラ感染の疑いがある24人が治療センターを抜け出した。同国保健省が発表した。
この治療センターは同国東部のベニ(Beni)にあり、国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」が運営している。少なくとも3つのテントが荒らされ、救援活動の関係者によれば、デモ隊の一部はエボラ汚染地域に入ったという。保健省は、デモ隊が複数のテントに火を付けたと明かした。
保健省によると、24人のうち17人は最初の検査でエボラ陰性の検査結果が出ており、次の検査で陰性になればセンターから出られるはずだったという。
今回の流行でこれまでに356人が死亡しており、同国東部の主要な町や隣国ウガンダへの感染拡大も懸念されている。
コンゴでは過去数回にわたり延期されてきた大統領選の投票が30日に予定されているが、選挙管理委員会は26日、エボラの流行と地域の混乱を理由にベニを含む一部地域で投票日を来年3月に延期すると発表。これを受けて抗議デモが発生した。
選挙管理委員会は、それ以外の地域の投票は予定通り30日に実施し、新大統領は来月18日に就任するとしている。(c)AFP