【12月27日 AFP】(更新、写真追加)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は26日、イラクを電撃訪問し、同国に駐留する米軍部隊を激励するとともに、「米国は世界の警察官を続けることはできない」と宣言した。トランプ氏が戦地の米軍部隊を視察したのは2年前の就任後初めて。

 AFP特派員によると、トランプ氏は午後7時16分(日本時間27日午前1時16分)、メラニア(Melania Trump)夫人と共にイラクのアル・アサド空軍基地(Al-Asad Air Base)に到着。トランプ氏は兵士らを激励し、軍幹部と面会した。

 トランプ氏は、物議を醸しているイラクの隣国シリアからの米軍撤退の決定を擁護し、撤退は遅れなく行われると表明。米軍将官らに対し、「これ以上の時間はない。もう十分に時間を費やした」と伝えたことを明らかにした。

 訪問計画は大部分が秘密裏に進められたが、トランプ氏がアフガニスタン駐留米軍の大幅削減やシリア完全撤退を決めたことを受け、このような訪問が行われるのではないかとの臆測が高まっていた。

 米政府では2001年9月11日の米同時多発攻撃以降、海外駐留部隊の激励を目的とした訪問は歴代大統領の慣例となっているが、これまで戦地訪問を行っていなかったトランプ氏は大きな批判を浴びていた。(c)AFP