【12月26日 AFP】パキスタンで暮らす女性に会うため不法入国し、スパイ罪などで6年間服役の後に先週帰国したインド人のハミド・ネハール・アンサリ（Hamid Nehal Ansari）さん（33）が、フェイスブック（Facebook）上で恋に落ちたことで自身が経験した道をたどることがないよう忠告した。

　アンサリさんは2012年、フェイスブック上で知り合った女性に会うためにアフガニスタンからパキスタンへ不法入国した。

　しかし女性の家では警察が待ち構えており、エンジニアだったアンサリさんはその場で逮捕された。アンサリさんは裁判でスパイ罪と文書偽造罪で禁錮刑を言い渡された。

　先週の釈放および母国への帰国から3日後の21日、アンサリさんはAFPの取材で、「フェイスブックを含めたソーシャルメディア上で、知らない人に対して感情的になったり、恋に落ちたりしないように」と話した。

　ムンバイの自宅に戻ったアンサリさんは電話で、「パキスタンから強制送還されたことは、これまでの人生で最も幸福な瞬間だった」「（これからは）事業を始めて、結婚して、私の人生を立て直そうと思う。ソーシャルメディアはもういい」と述べた。

　地元メディアは先週、アンサリさんが国境で再会した母親を抱きしめ、帰り着いたインドの大地にぬかずく様子を報じていた。(c)AFP