【12月24日 AFP】(更新、写真追加)インドネシアのスマトラ(Sumatra)島とジャワ(Java)島の間にあるスンダ海峡(Sunda Strait)で22日夜に起きた津波で、国家災害対策庁は24日、これまでに281人の死亡が確認され、負傷者は1000人以上に上っていると発表した。

 インドネシア当局は必死の捜索活動を続けているが、国家災害対策庁のストポ・プルウォ・ヌグロホ(Sutopo Purwo Nugroho)報道官は「死者数および被害の規模は今後も拡大する恐れがある」と述べた。

 津波は現地時間22日午後9時30分頃(日本時間同日午後11時30分頃)、クラカトア(Krakatoa)火山の噴火に伴い発生。南スマトラ(South Sumatra)州とジャワ島西端の沿岸に到達し、建物数百棟が倒壊した。

 インドネシアの地質学当局によると、ここ数日クラカトア火山は数千メートルの噴煙を上げるなど、活発な火山活動の予兆を見せていた。

 津波は急激な海水の移動や海底斜面の土砂崩れによって発生したものとみられ、国際津波情報センター(International Tsunami Information Centre)は火山噴火による津波発生は比較的まれだと指摘している。

 また地震によって発生する津波とは異なり、火山による津波では当局が津波警報を発令する猶予がまったくないという。(c)AFP