【12月21日 AFP】(更新)東京地検特捜部は21日、日産自動車(Nissan Motor)の前会長で金融商品取引法違反の罪で起訴されたカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)被告を、日産に損害を与えた特別背任の疑いで再逮捕した。NHKや時事通信(Jiji Press)など国内メディア各社が21日、報じた。

 ゴーン容疑者の再逮捕容疑はスワップ取引で発生した18億5000万円の評価損を自身の資産管理会社から日産に移転し、同社に損失を与えた疑い。

 特捜部は「容疑者は日産自動車の代表取締役兼最高経営責任者として、日産の業務全般を統括し、日産およびその子会社に損害を与えないように忠実に職務を行うべき任務を負っていたものであるが」「その任務に背く行為をし、日産に財産上の損害を加えた」と発表した。

 再逮捕により、検察はゴーン容疑者を特別背任容疑について48時間取り調べることができ、勾留請求が裁判所に認められれば同容疑者を最長20日勾留することができる。

 東京地裁は20日、検察側が請求したゴーン容疑者の勾留期間の延長を却下。ゴーン容疑者は早ければ21日にも保釈される可能性があるとみられていたが、再逮捕によって保釈は不透明になった。

 また、役員報酬を有価証券報告書に記載しなかった疑いでゴーン容疑者とともに逮捕・起訴された日産の前代表取締役グレッグ・ケリー(Greg Kelly)被告は再逮捕されておらず、現在ケリー被告の弁護士が保釈請求を行っているという。(c)AFP