「奴隷法」に揺れるハンガリー、警官2300人が年5万時間分の残業代要求
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【12月20日 AFP】「奴隷法」とも称される改正労働法への抗議が拡大しているハンガリーで19日、警察官2300人が合わせて年5万時間分に上る未払い残業代の支払いを求める公開書簡を発表した。
北東部サボルチュ(Szabolcs)の警察官たちは人気ポータルサイト「Index.hu」に公開書簡を発表するという、極めて異例な手段で不平を表明。過去3年間の賃金支払いにおいて「組織的な違反行為」が横行していたと訴えた。
書簡によると、1年につき約5万時間分の残業代およそ2億フォリント(約8000万円)が未払いとなっており、警察幹部から支払いを拒否されたため、要求内容の公表に踏み切ったという。ただ、「最近の改正労働法をめぐる抗議とは一切関係ない」という。
しかし、改正労働法に対する大規模な抗議デモにおいても時間外労働は大きな争点となっている。
今月12日に議会で可決された労働法改正案は、雇用主が要求できる年間残業上限を250時間から400時間に引き上げるほか、残業手当の支払いを最大3年延長できるとしており、「奴隷法」との批判を浴びている。(c)AFP