【12月18日 AFP】米政府のジェームズ・ジェフリー(James Jeffrey)シリア特別代表は17日、米国はシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権の打倒を目指さないと明言した。一方で、アサド政権が「根本的に」変わらない限り、シリア再建のための資金は出さないと改めて警告した。

 首都ワシントンにあるシンクタンク「アトランティック・カウンシル(Atlantic Council)」の会合で述べた。

 ジェフリー氏は、アサド大統領は7年に及ぶ残酷な内戦でまだ勝利できておらず、妥協が必要だと指摘。シリア国内に武装した反体制派戦闘員が約10万人残留しているとの推計も示した。

 その上で「われわれは(これまでのシリア政権と)根本的に異なる政権が見たい。体制転換ということではない。アサドを排除しようとはしていない」と語った。

 ジェフリー氏は、シリアの再建には3000億~4000億ドル(約34兆~45兆円)かかるとの見積もりを示した上で、アサド政権が何らかの譲歩をしなければ西側諸国や国際金融機関は資金拠出を約束しないだろうとも発言した。(c)AFP