EU残留派のブレア元首相、再国民投票を要求 メイ首相と火花
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【12月17日 AFP】英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)に向けたテリーザ・メイ(Theresa May)首相とEUとの協定案をめぐり、メイ首相とトニー・ブレア(Tony Blair)元首相が公然と対立するという、異例の事態が生じている。
1997~2007年に首相を務めたブレア氏は、協定案をめぐる政治的行き詰まりを打開するため、2度目の国民投票を呼び掛けている。
メイ首相は15日夜に声明を出し、ブレア氏の要求について「同氏がかつて担ったその職務と、かつて仕えた国民に対する侮辱」と非難した。
ブレア氏は翌16日、メイ首相を「無責任」と批判。「首相の協定案をはじめ、議論されたブレグジットのあらゆる形態の一つ一つについて、議会の投票を認めるのが賢明」であって、「合意に達せないのなら、国民に再び問うのが理にかなっている」という見方を示した。
EU残留派のブレア氏は、メイ氏の協定案が下院全体からの反発にさらされる中、2度目の国民投票を要求する声を強めている。
これに対しメイ氏は、2016年の国民投票の結果は明確だったとして、再投票の可能性を繰り返し否定。
とはいえ来年3月29日に「合意なき離脱」に至る恐れをはらむこの行き詰まりを打開するためには、国民投票しかないと考える議員が増えている。(c)AFP