スロベニア下院、最低賃金の段階的引き上げ法案を承認
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【12月15日 AFP】スロベニア下院(定数90)は13日、最低賃金を段階的に10%引き上げる法案を承認した。ユーロ圏の一角を占めるスロベニアは2013年の経済危機から持ち直し、経済成長が5年目に入っている。
賛成は56票で反対票はなかった。現行638ユーロ(約8万1800円)の最低賃金(税引き後、月額)を来年1月から667ユーロ(約8万5500円)に引き上げ、2020年に700ユーロ(約9万円)に引き上げる。また、現状では最低賃金に含まれている一部のボーナスが、最低賃金とは別に支払われるようになる。
2013年にかろうじてユーロ圏から救済を受けることを免れたスロベニア経済はその後力強く成長した。昨年4.9%の伸びを見せた国内総生産(GDP)は、今年さらに4.4%成長すると見込まれている。
欧州中央銀行(ECB)が13日に発表した予測によるとユーロ圏のインフレ率は今年1.8%に達する見込みで、ここ数か月、欧州全体で賃上げ圧力がみられていた。
エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領は10日、「黄色いベスト」運動に対する譲歩として、来年から最低賃金を月100ユーロ(約1万3000円)引き上げると発表した。スペインの社会労働党政権も12日、来年から最低賃金を22%引き上げると発表した。過去約40年で最大の引き上げ幅となる。(c)AFP