ロシア長距離爆撃機、演習のためベネズエラ入り
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【12月11日 AFP】ロシアの長距離戦略爆撃機2機が10日、ベネズエラに到着した。ベネズエラ政府は、同国の防衛力強化を目的とした軍事演習のためとしている。
ロシア軍によると、今回派遣されたのはツポレフ160(Tu160)長距離爆撃機2機とアントノフ124(An124)大型輸送機1機、イリューシン62(Il62)旅客機1機の計4機。カラカス郊外の国際空港に到着し、操縦士ら約100人がベネズエラのブラディミル・パドリノ(Vladimir Padrino)国防相の出迎えを受けた。
パドリノ国防相は派遣について「必要があれば、ベネズエラ防衛のため最後まで力を尽くす用意がわれわれにもあること」を示すものだと述べた。ロシア長距離航空軍のセルゲイ・イワノビッチ・コブラシュ(Sergei Ivanovich Kobulash)司令官は、この演習により両国の「操縦士と技術スタッフ間の深く掘り下げた経験の交換」が可能になると語った。
今回の派遣の期間は明らかにされていない。パドリノ国防相はベネズエラは近年ロシアから数百万ドル相当の軍装備品を購入していると指摘し、両国が航空宇宙防衛システムの相互運用性を上げるための演習だとしたが、演習の詳しい内容は明らかにしなかった。
先週ベネズエラのニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領がモスクワを訪れ、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と会談したばかり。プーチン氏は席上、深刻な経済危機に直面しているベネズエラ政府への支持を表明していた。
ベネズエラのラウル・サラサル(Raul Salazar)元国防相はAFPに対し、ロシアとの演習は「いわゆる心理戦の一部だ」と指摘。演習の目的は「ベネズエラはロシア、中国、ベラルーシの支援を受けており、大国が侵略を試みれば、別の大国の助けがあるという認識を強めること」だとした。
マドゥロ大統領は9日、米政府はベネズエラの隣国コロンビアの支持を受け、同大統領を失脚させる計画を始めていると述べていた。(c)AFP/Margioni BERMUDEZ and Alexander MARTINEZ